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スイーツのまめ知識

チーズケーキの由来

チーズケーキを作るにはもちろんチーズが不可欠ですが、
そもそもチーズはどのようにして生まれたものなのでしょうか。

チーズの由来についてはっきりしたことはわかっていませんが、
古代ギリシャ時代よりも昔にアラビアの遊牧民たちによって
生み出されたというのが定説です。

彼らは山羊や羊の胃袋に飲料として動物の乳を入れて行動
していました。ところが、いざ飲もうとすると中からは白い塊と
透明な水が出てきました。この白い塊こそがチーズで、
胃袋に含まれる酵素と移動の際の揺れによって、乳がチーズと
なったのでした。こうして生まれたチーズは各地に広がり、
特に古代ギリシャでは広く普及していたといいます。

ではチーズケーキの原型は何かというと、古代ギリシャで
好まれていた「トリヨン」という食べ物がそれにあたります。
作り方は、まずラード、ミルク、小麦の胚芽の粉、卵、新しい
チーズなどを一緒にしてよく混ぜ、これをいちじくの葉で包み、
鶏のスープなどでゆでます。ゆであがったらいちじくの葉を取り、
はちみつをかけて完成です。このトリヨンは今でいうプリンの
ような出来上がりだったそうです。
その後、こうしたチーズ菓子はチーズの普及とともに世界
各地で様々なタイプのものが作られるようになりました。

日本では奈良時代に「酥(そ)」という、チーズに相当するものが
作られましたが、当時の人々の口に合わなかったのか、特に
発展することなく時が経ちます。
西洋のものが一気に流れ込んでくる明治時代に入ってしばらく
すると、人々は積極的にチーズを取り入れ始めます。その頃は
チーズを「チース」と表記しており、例えば岡本半渓著『和洋菓子
製法独案内』ではライスとチーズを混ぜて作る「ライスチースケーキ」
というお菓子が紹介されています。昭和になると冷蔵庫が開発され、
生クリームを使ったケーキなど、日持ちしないものも広がりを見せる
ようになります。さらにカッテージチーズやクリームチーズが登場し、
レアタイプのチーズケーキが人気を集めます。メディアもこぞって
チーズを使ったお菓子を取り上げ、チーズケーキは一気に洋菓子の
主役の1人となりました。

現在は種類も豊富で、ベイクドチーズケーキ、レアチーズケーキ、
スフレチーズケーキなどいろいろな味・食感が楽しめます。
みなさんはどんなタイプのチーズケーキがお好きですか?
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