スイーツの素敵な食べ方・マナーを知って
アフタヌーンティーを楽しもう!
家族や友人とスイーツを楽しむ際に、食べ方やマナーが気になるときはありませんか。
記念日のお祝いや自分へのご褒美に、高級サロンやホテルでスイーツやティータイムを過ごす人も多くなっています。特に高級サロンのような贅沢な空間で過ごすなら、場所に適したふるまいを身に付けて不安になることなく楽しみたいですよね。
この記事ではいつでも優雅にティータイムを楽しみたいときに役立つ、スイーツを食べる時に美しく見える食べ方やマナーについて紹介します。
意外と知らない?ケーキの正しい食べ方
色鮮やかなケーキは形や素材が豊富で、種類によってさまざまな味や見た目が楽しめます。
ショートケーキなら問題なく食べられても、パイ生地を使用したものやタルトなどは「きれいに食べられるか不安」という方が多いのではないでしょうか。
まずはティータイムの主役ともいえる、ケーキの正しい食べ方を学びましょう。
基本的なケーキの食べ方
まずは基本的なケーキを食べる時のマナーを紹介します。抑えておくべきポイントは、「どこから食べ始めるか」「フォークやナイフはどのように動かすのか」です。
食べはじめの位置
はじめにどこから手をつけるべきか、ケーキの形によって異なります。ケーキの形を3タイプに分けると、それぞれ以下のとおりです。
- 三角形のケーキ:先端から
- 四角形のケーキ:手前の左側から
- 円形のケーキ:手前から
三角形のケーキは左側を先端にして提供されることがほとんどです。「手前の左側から」と覚えておくと、どのケーキでも迷いなく食べられるでしょう。
フォークやナイフの使い方
洋食が広まり始めた頃に日本式のマナーが作られましたが、近年はグローバルなマナーに合わせることが一般的です。フォークやナイフを使用するときは、以下の点に注意しましょう。
- ケーキに対して垂直になるよう刺す
- ケーキが倒れそうなときは、フォークでケーキを手前に倒す
- フォークの腹に乗せる食べ方は避ける
フォークを入れたケーキは倒れやすく、食べている途中で倒れてしまうと品が良くないとされます。倒れそうになった段階であえてケーキを倒してから食べることが上品な印象を与えるポイントです。
ショートケーキの食べ方
定番のショートケーキは食べ方の好みが出やすいケーキですが、マナーとして正しい手順は以下のとおりです。
- フィルムはフォークでクリームがついた方を内側に巻き取り、お皿の奥に置く
- 先端は垂直に刺し、ケーキを手前に倒すように切る
- 後半の幅が広い部分は、フォークを横に入れる
- いちごなどの飾りは、食べ進めてから食べる
- 底に敷いてある銀紙などはそのまま放置せず、小さく折り畳む
人によっていちごなどを先に食べたり、後にとっておいたりすることがありますが、華のあるいちごなどを最初に食べると見た目が寂しくなるため、食べ進めていって近づいたタイミングで食べるのがスマートでしょう。
タルトの食べ方
タルトはクッキー生地でできた底の部分が硬く、無理にフォークを入れるとカチャっと大きな音が出てしまったり、上部のフルーツなどが崩れてしまったりする可能性があります。以下のポイントに注意して食べましょう。
- 底が硬いときはナイフを使う
- フォークだけの場合は垂直に刺して底に穴を開ける
- 開けた穴に沿うようにフォークを入れ、横に倒して切り分ける
- フルーツとタルトは一緒に食べる
きれいに食べるのが難しいタルトですが、食べにくいからといってフルーツ部分と底部分を別々に食べることは控えましょう。
ミルフィーユの食べ方
崩れやすいミルフィーユも、工夫次第で上品に食べることができます。注意点は以下のとおりです。
- 底までフォークを入れない(崩れやすいため)
- 切るときは半分までフォークを入れる
- 難しい場合は先に横に倒してから切り分ける
- パイ生地とクリームは一緒に食べる
- 切った際に出たパイ生地のかけらはクリームにつけて食べる
ミルフィーユは最初に倒してから食べても問題ありません。無理をして切り分けている途中で倒れてしまうことのないよう、切り分けやすい方法を選びましょう。果物などのデコレーションが乗っている場合はその前に取ります。
パイ生地とクリーム部分を別々に食べることは控えましょう。
意外と難しい?スイーツの正しい食べ方
本場英国のようなアフタヌーンティーで出されるケーキスタンドや、高級店のコース料理のデザートはプレートに色とりどりに盛りつけられていて魅力的ですよね。
実はこれらのスイーツも、正しい食べる順番があります。以下のポイントに注意して食べると失敗しません。
デザートプレートの食べ方
デザートプレートはコース料理でもよく目にする料理です。好きなものから食べているという方は、無意識のうちにNG行為をしてしまっているかもしれません。
デザートプレートを食べるときの注意点は、以下のとおりです。
- 色の薄いものから先に食べる
- アイスクリームなど溶けやすいものを先に食べる
- プレートのソースも食べて良い
アイスクリームなど溶けやすいもの・色の薄いものから先に食べ、味の濃いものは最後に食べるのが正しい順番です。
プレートに可愛らしい模様を描いているソースも味わいましょう。スプーンですくって、ケーキなどにつけて食べます。
アフタヌーンティーを楽しもう!ケーキスタンドの食べ方
3段のケーキスタンドは、アフタヌーンティーでは定番です。それぞれの段を見ると、ケーキ以外にサンドイッチなどの軽食も乗せられています。
これらは好きな順番で食べて良いのではなく、以下の手順で食べるのがマナーとされています。
- 下の段からサンドイッチ・スコーン・ペストリー(ケーキ)の順で食べる
- サンドイッチはサイズに合わせて食べ方を変える
- スコーンは手で割って食べる
サンドイッチは、一口サイズのものであれば手で直接とって食べましょう。ナイフとフォークが置かれている場合は、きちんと切って食べます。
スコーンを食べるときは、ジャムやクリームの取り方に注意してください。スプーンでまず自分のお皿にとり、一口分ずつ塗って食べましょう。
また、コース料理と同様、一緒に食べる人とペースを合わせて、食べ進めるのもマナーの一つです。
優雅にたしなむ!ドリンクの飲み方
高級サロンなどで優雅なティータイムを過ごすためには、ドリンクの飲み方にも注意したいものです。食器の取り扱い方はもちろん、姿勢などを意識することもポイントです。
基本的なきれいな飲み方
いずれのドリンクを飲む場合も、以下の点に気をつけましょう。
- 顔を下げない(カップやグラスを口に近づける)
- あごを上げて飲まない(カップのほうを傾けて飲む)
- できる限り音は立てない
背筋を伸ばして、顔を下げ過ぎたりあごを上げすぎたりしないよう、カップやグラスを近づけることを意識します。
また、飲むときや混ぜるとき、テーブルに置くときなど動作ひとつひとつに注意を払い、音を立てないようにしましょう。
ホットドリンクの飲み方
コーヒーや紅茶など、カップで飲む温かい飲み物全般に共通するマナーがあります。前述した注意点を基本に、以下のポイントも取り入れてみてください。
カップの持ち方
カップは取っ手をつまむように持ち、マグカップのように握り締めないようにします。着席の場合はカップのみを持ち上げますが、立食の場合はソーサーももう片方の手で持ちましょう。
ポットの持ち方
おかわり用の紅茶が入ったポットを取り扱うときは、片手で持ちましょう。カップに注ぐときは大量に注ぎすぎないよう、7分目までを目安としてください。
砂糖やミルクの入れ方
砂糖やミルクを入れるときは、砂糖、ミルクの順に入れます。先に砂糖を入れるのは、溶け残りを防ぐためです。温かいうちに砂糖を入れて、スプーンで回してからミルクを加えましょう。
アイスドリンクの飲み方
夏を中心に、高級サロンでもアイスドリンクを飲む機会があります。その際もグラスの持ち方を意識し、ストローやガムシロップの扱い方などにも注意しましょう。
グラスの持ち方
アイスドリンクを飲むときも、テーブルに肘をついたままグラスのストローに口をつけることはNG行為です。背筋を伸ばして、グラスを持って飲みましょう。
グラスを持つときは指をそろえてグラスの下の方を持つと、指先も綺麗きれいに見えます。ストローがあるときは、無意識に氷をつついたりドリンクを必要以上にかき混ぜたりしないことがポイントです。
砂糖やミルクの入れ方
ホットドリンクと異なり、アイスドリンクはミルクを注ぐことによる温度変化に配慮する必要がありません。そのため砂糖やミルクを入れるときは、ミルク・砂糖(ガムシロップ)の順に入れます。
アイスドリンクの場合、ミルクを先に入れることで砂糖(ガムシロップ)が底に溜まってしまうことを防ぐことができます。
さらに詳しく!高級サロン・ホテルではどんな服装がおすすめ?
せっかく普段と異なる空間で過ごすのですから、気分を盛り上げるためにもおしゃれをして行きましょう。
高級サロンやホテルであっても、アフタヌーンティーではドレスコードなどは決められていないことが多くあります。
ただし、あまりにもラフすぎるファッションは、ほかの利用者の中で目立ってしまう可能性があるため避けておきましょう。
女性と男性、それぞれのファッションのポイントは、以下のとおりです。
- 女性:ワンピース・ストッキング・パンプスなど
- 男性:襟のあるシャツ・ジャケット・革靴など
カジュアルさも残しつつ、洗練された雰囲気と清潔さを演出できるファッションがおすすめです。
まとめ
高級サロンやホテルは、雰囲気の良い内装や美しい庭を眺めながら手の込んだ華やかなスイーツを楽しむことができる魅力的な空間です。せっかく楽しむのであれば、マナーを守って優雅なひとときにしたいものです。
こちらで紹介したようにマナーには細かな注意点がありますが、スイーツは楽しむことが大切です。マナーが気になってせっかくのひとときを楽しめなかったということにならないために、覚えておくといいかもしれませんね。普段のティータイムにも意識的に取り入れてみるとより優雅な時間が過ごせそうです。