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アフタヌーンティーをもっと楽しめる!
スイーツに合う紅茶をピックアップ!

おいしいスイーツを優雅に味わうなら、紅茶と組み合わせてアフタヌーンティーを楽しむのはいかがでしょうか。紅茶は種類によって味わいや香りのバリエーションが豊富なため、それぞれのスイーツに相性の良いものを見つけ出すことができます。

アフタヌーンティーはイギリス発祥の喫茶習慣であり、紅茶と共に軽食やスイーツを楽しむものです。紅茶とスイーツのマリアージュを知ることで、自宅でもワンランク上のアフタヌーンティーを楽しむことができます。

とはいえ、紅茶は種類が多く、飲み方によっても異なる風味を楽しめるので、どんなスイーツを選んだら良いのか迷ってしまいますよね。今回は、紅茶の特徴とそれぞれに合うスイーツについて紹介します。

【銘柄別】スイーツと紅茶のマリアージュ

ここでは、紅茶の銘柄別に相性の良いスイーツを紹介します。

紅茶の銘柄は世界三大紅茶と呼ばれているものが有名で、インドの「ダージリン」、中国の「キームン」、スリランカの「ウバ」の3つです。

なお、紅茶の銘柄は産地から付けられます。たとえば、ダージリンはインドの北西部にある地名です。

ダージリン

ダージリンは世界三大紅茶のひとつです。「紅茶のシャンパン」とも呼ばれていて、爽快感のある渋みと深いコクのある味わいを楽しめます。

ダージリンは、春・夏・秋に収穫時期を迎えます。収穫時期によって茶葉や紅茶の色、風味が大きく異なるので、それぞれに合ったスイーツを選ぶと良いでしょう。

どの収穫時期の茶葉でも合うのは和菓子です。ダージリンが持つ日本茶のような渋みとうま味が和菓子の甘みを引き立てます。

では、収穫時期別におすすめのスイーツを詳しく見ていきましょう。

ファーストフラッシュ

ファーストフラッシュは、3月~4月に収穫されるやわらかい新芽の茶葉です。爽やかでほどよい渋みが感じられます。

一番摘みのお茶で若々しい風味と渋みを持つため、日本茶によく似ているといわれています。そのため、濃厚な味わいよりもあっさりとした味わいのスイーツとの相性が抜群です。

ファーストフラッシュには、軽い食感のマカロンや、水ようかん、まんじゅうなどのあんこを使ったスイーツ、アイスクリームがおすすめです。

セカンドフラッシュ

セカンドフラッシュは、5月~6月に収穫される茶葉です。マスカット・フレーバーと呼ばれる爽やかな香りが特徴的で、味にコクと甘みが加わることで果実のような香りが感じられます。

香りそのものがフルーティーなため、香りが強くないスイーツと組み合わせればバランスよく味わえます。

セカンドフラッシュには、カステラやバターケーキ、シフォンケーキ、生クリームたっぷりのショートケーキがおすすめです。

オータムナル

オータムナルは、10月~11月に収穫される茶葉です。この時期に収穫される葉が、「紅茶のシャンパン」と呼ばれています。

深いコクとまろやかな渋みが感じられるので、栗や芋など秋の味覚を使ったスイーツやしっとりした食感のスイーツと相性が良いです。

味に渋みがあり、ミルクティーで飲むとおいしくいただけます。ダージリンのコクが際立つオータムナルには、モンブランや秋の味覚を使ったパウンドケーキ、フルーツタルトがおすすめです。

アッサム

アッサムは、インド北東部にあるアッサム地方で収穫される茶葉です。日本への輸入量が多い紅茶のひとつで、コクのある味わいや芳醇な香りを感じることができます。味わいが濃いため、ミルクティーで飲むのがおすすめです。

ふくよかな味わいであるため、濃厚な味わいのスイーツとの相性が良いです。

モンブラン、チョコレート、バターを使った焼き菓子(フィナンシェ、マドレーヌ)、カステラなどと合います。

セイロン

セイロンはスリランカで収穫される紅茶の総称です。名前の由来はスリランカの旧国名「セイロン国」からといわれています。

セイロンは標高の高さによって分類され、産地ごとに異なる風味が楽しめます。違いを表で確認していきましょう。

紅茶の分類 標高 味や香り 主な産地
ハイグロウン 高地:1,200~2,000メートル しっかりとした渋みと強い香りが感じられる ウバ、ヌワラエリア、ディンブラ
ミディアムグロウン 中地:600~1,200メートル クセがなく飲みやすい キャンディ
ローグロウン 低地:600メートル以下 コクや甘みが感じられ、飲みやすい ルフナ、サバラガムワ

主なセイロンの銘柄ごとに特徴と合うスイーツを詳しく見ていきましょう。

ウバ(ハイグロウン)

ウバはスリランカの中央山脈の高地で採れる紅茶で、世界三大紅茶のひとつです。爽やかな飲み心地でありながら渋みも感じられ、独特の香りが楽しめます。

渋みが強いウバは、濃厚なチョコレートと相性が抜群です。また、マドレーヌやスポンジケーキ、フルーツたっぷりのタルトもおすすめです。

ウバは飲み方によって味わいが変わるため、ストレートティーならシュークリームやチョコレート、エクレア、ミルクティーならスコーンと合わせると良いでしょう。

キャンディ(ミディアムグロウン)

キャンディは、中地で栽培される紅茶で、バランスの良い渋みで飲みやすいのが特徴です。マイルドな味わいと香味から、典型的なセイロンティーといわれています。

紅茶の味や香りが主張しすぎないため、プリンやムース、ゼリーなどのなめらかで繊細な食感のスイーツとよく合います。相性の良いストレートのアイスティーと一緒にいただきましょう。

ルフナ(ローグロウン)

ルフナは、セイロンティーの中でも最も低い地域で栽培されている紅茶です。濃厚な味わいと甘みがあり、渋みが少ないことから後味はスッキリしているのが特徴です。

飲みやすい紅茶なので、ストレートやミルクティーにしてもおいしくいただけます。バウムクーヘンやマドレーヌの焼き菓子、チーズ系のスイーツともよく合います。

キームン

祁門と書いてキームンと読む紅茶で、日本ではキームンのほかにキーマン、キーモンとさまざまな読み方がありますが、中国の読み方では「キームン」が一般的です。

キームンは世界三大紅茶のひとつで、ごく少量しか収穫されない中国産の紅茶です。スモーキーな香りが特徴で、まろやかなコクが味わえます。渋みは控えめですが、味わい深さから紅茶好きの方に親しまれています。

飲み方によって味わいが異なるため、ストレートで飲むなら大福などの和菓子、ミルクティーならビスケットやクッキーなどのバターを使った焼き菓子がおすすめです。

ケニア

ケニアは、その名の通りケニアが産地の紅茶で、爽やかでスッキリとした渋みが特徴です。クセが少なく飲みやすいのが特徴で、スイーツはシフォンケーキやカステラなどがおすすめです。

【フレーバー別】スイーツと紅茶のマリアージュ

フレーバーとは、香りを意味する言葉です。フレーバーティーとは、人工的に香りをつけた茶葉のことをいいます。

紅茶にはさまざまなフレーバーがあり、おすすめのスイーツが異なります。4種類のフレーバーティーの特徴と相性の良いスイーツを紹介します。

アールグレイ

ベルガモット(柑橘系)の香りが特徴のアールグレイは、フレーバーティーの一種です。

アールグレイの名前は、英国首相を務めた「グレイ伯爵(Earl Grey)」が由来という説が有力です。1830年代、グレイ伯爵が中国の着香茶(ちゃっこうちゃ)を気に入り、似た味の再現を紅茶メーカーに依頼したことから、「アールグレイ」の紅茶が誕生したといわれています。

アールグレイの味は世界中に浸透し、今では定番の紅茶のフレーバーとして親しまれています。

アールグレイをストレートで飲むならチーズケーキや甘いチョコレートのスイーツがおすすめです。ミルクティーで飲むなら苦みのあるチョコレートを選びましょう。

アップルティー

フレーバーティーの中でも人気の高いアップルティー。ストレートな甘さが特徴の青りんご系と、甘酸っぱさが特徴の赤りんご系のふたつに分かれています。

アップルティーは、ストレートやホット、アイスなど幅広く楽しめるフレーバーティーです。相性の良いスイーツは、りんごの香りをより楽しめるアップルパイ、ミルク感の強いチョコレートです。

バニラティー

バニラティーは、紅茶の茶葉にバニラの香りをつけたフレーバーティーです。茶葉にはバニラビーンズが入っているので、ストレートで飲んでもバニラの味がするのが特徴です。ケーキやクッキーなどのスイーツと合わせて甘さを楽しむと良いでしょう。

ジャスミンティー

フワッと広がる花の香りが印象的なジャスミンティー。中国を産地としており、親しまれているお茶のひとつです。

茶葉に茉莉花(マツリカ)という花の香りをつけたジャスミンティーは、香り高く軽やかな飲み口が特徴です。杏仁豆腐やマンゴープリン、月餅などの中国発祥のお菓子や和菓子がよく合います。

【飲み方別】スイーツと紅茶のマリアージュ

飲み方に合った茶葉の形状を選ぶのもおいしく味わうコツです。茶葉をカットしないフルリーフと、茶葉をカットするブロークンの2つのタイプに合った飲み方を紹介します。まずは、下記の表でおすすめの飲み方を見ていきましょう。

味や香り おすすめの飲み方
フルリーフ
(茶葉をカットしない)
繊細な味で華やかな香り ストレートティー:◎
ミルクティー:〇
アイスティー:〇
ブロークン
(茶葉をカットする)
力強い味と香り ストレートティー:◎~〇
(香りよりコクを重視する場合におすすめ)
ミルクティー:◎
アイスティー:〇

ストレートティー

ストレートティーは、茶葉本来の色や味、香りが楽しめる飲み方です。ストレートには、ダージリンやキャンディ、ケニアが定番です。シンプルな味のビスケットやスコーン、ビターやブランデー系のチョコレートとの相性が抜群です。

ミルクティー

ミルクティーには、ミルクの濃さに負けないアッサムやダージリン、ウバやキームンがおすすめです。バターがたっぷり使われたクッキーやマドレーヌ、フィナンシェとよく合います。

レモンティー

レモンティーは、ストレートティーにレモンのスライスを入れた飲み方です。

レモンティーには、レモンの香りを引き立たせるクセのない茶葉を選びましょう。おすすめは、ダージリンやアールグレイ、キャンディです。スイーツは、爽やかなチーズケーキやショートケーキがおすすめです。

まとめ

スイーツに合った紅茶を選ぶと、スイーツの良さが引き出されてより一層ティータイムを楽しめます。

紅茶の種類や飲み方によっても味わいや香りが違うので、本記事を参考にしながら好みの紅茶を探しましょう。ご自宅でも、スイーツと紅茶のマリアージュを楽しみながら、素敵なティータイムをお過ごしください。