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スイーツで海外旅行気分!
世界のおやつやティータイム事情とは?

なかなか気軽に海外旅行へ行けないという状況の時に、少しでも海外旅行気分を味わえるよう、海外のスイーツで旅行気分を楽しむのはどうでしょうか?

ここでは、世界のティータイムの楽しみ方や、各国で定番のおやつを一挙に紹介します。世界中のスイーツに思いを馳せて、海外旅行気分を味わいましょう。

世界のティータイムの楽しみ方とは?

ティータイムは、ヨーロッパで古くから根付いている文化です。ここでは、フランス・イギリス・スウェーデンの3カ国での楽しみ方を紹介します。

フランス(パリ)

フランスといえばカフェを思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、実は紅茶がイギリスよりも早く伝わった国でもあります。

イギリスでは、日常的に紅茶を飲む習慣があるのに対し、フランスでの紅茶の位置付けは嗜好品です。

フランスでスイーツを楽しむティータイムは、「サロン・ド・デ」のお店で過ごします。もちろんフランスにもカフェはありますが、カフェはコーヒーや紅茶などドリンクを楽しむお店、サロン・ド・デは、スイーツを食べながらお茶が飲めるお店として区別されています。

フランスでは夕食の時間が遅いため、おやつの時間は午後4時です。サロン・ド・テで過ごす以外にも、エクレアやマカロン、カヌレといった世界的に有名な菓子やクロワッサン、デニッシュなどの洋菓子パンを食べ歩くこともあります。

フランスでは、食後に必ずデザートを楽しみます。デザートはメイン料理の量によって軽いものや重いものと多種多様です。フランスといえばフレンチのイメージで、デザートも華やかでとても充実しているイメージですよね。しかし、家庭では多くの人が食後にヨーグルトやフルーツのようなシンプルで軽いデザートを食べます。外出した先のレストランでの食後には、フランス発祥のクリームブリュレやミルフィーユなどのお店自慢のデザートや、メイン料理によっては軽いデザートを楽しみます。

イギリス

日本でもよく知られているイギリスのアフタヌーンティーですが、元々は社交場で貴族が楽しむものでした。しかし、現在のイギリスでは、お茶の時間も食事の時間として親しまれており、家族や友人と大切な時間を過ごすコミュニケーションツールとなっています。

アフタヌーンティーでは、ほとんどが伝統的な英国菓子とミルクティーの組み合わせです。

多くの方が思い浮かべるアフタヌーンティーといえば、スコーンです。紅茶とスコーンを組み合わせた喫茶習慣を、イギリスでは「クリームティー」と呼びます。なぜなら、スコーンには、クロテッドクリームとジャムを添えて楽しむからです。クロテッドクリームは、脂肪分の高い牛乳を使用して作られるイギリスの伝統的な乳製品です。バターよりもさっぱりとした食感で、生クリームよりも濃厚なコクが感じられます。

スコーンのほかにも、紅茶とよく合うアップルクランブルやレモンドリズルケーキがあります。

りんごの上にサクサクのクッキー生地をそぼろ状にしてのせて焼くアップルクランブルは家庭で作って楽しむスイーツ、焼きあがったケーキをレモンシロップに染み込ませたレモンドリズルケーキはティールームやカフェで定番のスイーツです。

スウェーデン

スウェーデンもティータイムを素敵に過ごす国の一つで、スウェーデンでは学校や職場、プライベートに関わらず「フィーカタイム」というティータイム文化が存在します。

フィーカとは、お茶をすることで、スウェーデン人にとっては生活習慣のひとつともいえます。フィーカは、コミュニケーションツールになっており、会話を楽しむことが目的です。
学校や職場でも午前10時と午後3時にフィーカタイムがあり、家族や友人、同僚と時間を過ごします。

フィーカには、ケーキやオープンサンド、フルーツなど甘いスイーツが欠かせません。中でも「ブッレ」は、定番のスイーツで、スウェーデンのソウルフードといわれています。

ブッレは、日本でも馴染みのあるスイーツに例えるとシナモンロールです。しかし、本場では薄力粉が使われており、軽い食感が楽しめます。シナモンのほかにカルダモンも入っているので、独特な香りが特徴です。

このほかにも、シュークリームのような見た目のセムラや、ほろほろした食感とジャムの酸味が美味しいソフトクッキーのハロングロットルなどが楽しまれています。

世界のスイーツを知って世界旅行気分を味わおう!

ここからは、世界中のスイーツを紹介します。各国のイメージを膨らませて、世界旅行気分に浸ってみてくださいね。

ヨーロッパの定番おやつ

まずは、ヨーロッパ諸国で親しまれている定番のおやつを見ていきましょう。

フランス

・クレープ
日本でも馴染みのあるクレープは、フランスが発祥の地です。フランスでは塩気のあるクレープ「ガレット」と呼ばれる家庭料理が一般的ですが、おやつとして食べられる甘いクレープにはバターとジャムを生地に塗って砂糖をまぶしたシンプルなものを気軽に楽しみます

・マカロン
マカロンは卵白のメレンゲ、砂糖、アーモンドプードルを使用して作られます。日本でよく見られる、カラフルで見た目も可愛いらしいマカロンは「マカロンパリジャン」というパリのマカロンです。フランスの北部にあるナンシー地方では「マカロン・ド・ナンシー」という表面がひび割れしたアーモンドクッキーのようなマカロンもあります。フランスでは、地方では焼きっぱなしでシンプルなマカロンが多く、地域によってマカロンの味や見た目が異なります

イタリア

・ティラミス
クリーミーなマスカルポーネと苦味のあるエスプレッソ、ほろ苦いカカオパウダーが魅力的なティラミスは、イタリアの定番おやつです。ティラミスの発祥地と言われているヴェネト州にあるお店では、卵黄と砂糖、マスカルポーネチーズのみでシンプルに作られています。生クリームを使用せずに、卵だけで作ることができ手軽かつ繊細でとろけるような味わいが特徴です。

・マリトッツォ
丸く柔らかいブリオッシュの様なパンに生クリームをサンドした、ローマの伝統スイーツです。日本でも専門店ができるほど人気のスイーツです。イタリアでは朝食に食べられることが多く、昼前には売り切れが出るコーヒーショップもあります。

ドイツ

・バウムクーヘン
ドーナツのように中心に穴があり、断面には樹木の年輪のような模様が特徴的なバウムクーヘンは、ドイツ発祥の定番おやつです。ドイツでは、特別な贈り物や記念日に食べる高級スイーツとして大切に食べられます

・シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ
さくらんぼから作った蒸留酒「キルシュヴァッサー」をたっぷり染み込ませたココア風味のスポンジ生地に、蒸留酒で香り付けしたクリームとサワーチェリーを重ねたチョコレートケーキです。ドイツ南西部に広がる森林地帯「黒い森」をイメージし、クリームは森に積もった雪を表現し、削ったチョコレートを落ち葉に見立てて、さくらんぼと一緒に飾ります。見た目はクリームたっぷりの甘そうなケーキですが、実際は甘さ控えめのクリームで、甘酸っぱいサクランボとマッチした大人の味です。

オーストリア

・ザッハトルテ
チョコレートケーキの代表ザッハトルテは、チョコレートスポンジケーキにアプリコットジャムをぬって、チョコレートでコーティングした、オーストリアのウイーンの銘菓です。甘く濃厚なチョコレートと、さっぱりとしたアプリコットジャムが上手くマッチして、世界中で人気です。本場のカフェでは、ザッハトルテは無糖の泡立てた生クリームを添えて食べられることが多く、程よい甘さを楽しめます。

・アプフェルシュトゥルーデル
たっぷりのリンゴを小麦粉や強力粉を使って、薄く伸ばした「シュトゥルーデル生地」で巻いて焼く、オーストリアの伝統的なおやつです。粉砂糖やホイップクリーム、アイスなどを添えて食べられます。

スペイン

・チュロス
日本でも映画館やテーマパークで売られているチュロスは、スペイン発祥の定番おやつです。生地を星型の絞り器で出してから油で揚げるので、家庭でも簡単に作れるおやつとして人気があります。スペインでは、チュロスをホットチョコレートにつけて食べるのが基本で、朝食としても食べられます。

・ポルボロン
口のなかでほろっと崩れてしまうくらいの食感が特徴的で、「幸せを呼ぶクッキー」として知られているポルボロンは、スペイン発祥の焼き菓子です。薄力粉を焼いてから使用するためグルテンがなくなり、ほろほろ食感のクッキーが出来上がります。

北米・南米の定番おやつ

次は、北米・南米アメリカのおやつを紹介します。

アメリカ

・マフィン
アメリカの定番おやつであるマフィンは、カップケーキ型の焼き菓子です。アメリカのスーパーでは、毎日のようにマフィンが並べられています。さまざまなフレーバーが販売されていますが、人気なのはブルーベリーマフィンです。甘い生地とブルーベリーの酸味が、シンプルながらクセになり不動の人気を誇っています。

・ブラウニー
ブラウニーは、平たく正方形に焼いた濃厚なチョコレート菓子です。チョコレートの濃厚さによって、ねっとりとした重たい食感や柔らかくケーキのような食感、くるみやナッツが入ったものまで、さまざまな種類があります。平たく焼いたあと、直線にカットするブラウニーは、濃厚なチョコレートの味が魅力的なアメリカンスイーツです。

メキシコ

・パステル・デ・トレス・レチェス
メキシコで定番のパステル・デ・トレス・レチェスは、ミルクの風味が豊かなスイーツです。見た目は普通のケーキに見えますが、生クリーム、コンデンスミルク、エバミルクの3種類をスポンジ生地に浸して作るため、濃厚な味が楽しめます。

・ナティージャ
ナティージャは、カスタードのスイーツです。器にゆるいカスタードがたっぷりと盛られて出てくるため、馴染みのない日本人が見ると驚くかもしれません。爽やかなレモンの酸味とシナモンの香りが楽しめます。

ブラジル

・ブリガデイロ
甘いものが好きな人なら、一度は食べてみたいのがブリガデイロです。見た目はトリュフチョコレートのようですが、コンデンスミルクとココアパウダーを混ぜて作られます。ブラジルでは、誕生日パーティーに必ず出てくる定番のおやつです。

・プジンジレイチコンデンサード
プジンジレイチコンデンサードは、日本でいうプリンに近いスイーツです。ブラジルでは、レストランではもちろん、家庭で作られることも多い人気スイーツの1つです。牛乳や生クリームではなく、コンデンスミルクを使っているため、甘く食感の固いプリンのように仕上がります。

ペルー

・ピカロネス
さつまいもとかぼちゃに、小麦粉と卵黄を混ぜて揚げたスイーツです。ペルー風のドーナツと言い換えることもできます。「チャンカラ」と呼ばれるクローブやシナモンなどスパイスが効いた黒蜜に似たシロップをかけて食べるのが一般的です。

・アルファフォーレス
南米全土で大人気な国民的お菓子であるアルファフォーレスは、クッキー生地にキャラメルを挟んだスイーツです。南米ではスイーツ作りでよく使われる、コンデンスミルクを煮詰めてキャラメルを作ります。サクッとした食感のあとにねっとりと甘いキャラメルが味わえるスイーツです。

オセアニアの定番おやつ

次は、オセアニアの定番おやつを紹介します。

オーストラリア

・パブロバ
パブロバは、メレンゲを焼いた生地を土台に生クリームやフルーツをトッピングしたスイーツです。サクッとして軽い食感がクセになる美味しさです。

・ラミントン
ラミントンは、四角いスポンジ生地をチョコレートでコーティングした後ココナッツをまぶしたスイーツです。スポンジの間にジャムを挟んでアレンジしているものもあります。片手でつまんで食べられるため、古くからオーストラリアで親しまれているおやつです。

ニュージーランド

・アフガンビスケット
アフガンビスケットは、ニュージーランドの伝統的なビスケットです。コーンフレークを混ぜたクッキーで、たっぷり練り込んだバターとココアが、濃厚なチョコレートのような風味を出しています。学校の売店でも、必ずといっていいほど売られているようです。

・アンザックビスケット
香ばしいカラメル風味とオーツのザクザクとした食感が楽しめるアンザックビスケットは、お土産としても大人気です。「アンザック」とはオーストラリアとニュージーランドの連合軍の名前です。アンザックビスケットは日持ちが良く栄養もたっぷりと入っているため、第一次大戦時に家族が戦場に向かう兵士に送ったり、持たせたりしたそうです。

アジアの定番おやつ

次は、アジアの定番おやつを紹介します。

ベトナム

・バイン・フラン
バイン・フランは、ベトナムのプリンです。牛乳や砂糖は使わず、卵と練乳と水を型に流して蒸します。レストランやカフェだけでなく、路上で見かける露店でも販売しており、多くの人に親しまれているスイーツです。

・チェー
見た目がカラフルなチェーは、甘く味付けした豆やイモ、寒天やフルーツなど、さまざまな食材をミックスして作るスイーツです。チェーに使われている食材はもちろん、温かいチェーもあれば、冷たいチェーもあり、専門店ができているほどです。味のバリエーションが豊富なので、何回食べても飽きません。

タイ

・ルークチュップ
ルークチュップは、日本の和菓子を連想させるような鮮やかさが特徴のスイーツです。フルーツや野菜を模して作られており、ココナッツミルクの味がします。ルークチュップの生地は、緑豆から作られた餡です。

・カノム・ブアン
カノム・ブアンは、タイ式のクレープです。生地は、日本のクレープとは違って固く、パリッとした食感が楽しめます。クリームにココナッツやごま、フルーツソースがトッピングしてあるものが多いです。

中国

・花生汤(ファーシェンタン)
ファーシェンタンは、福建省発祥のピーナッツスープです。食べると杏仁の香りが口の中に広がります。白玉が入っているため、もちもちした食感が楽しめるのも魅力です。

・湯圓(タンユエン)
タンユエンは、満月の日に家族みんなで一緒に食べる定番のスイーツです。小豆やごまで作った餡が入った一口サイズの団子で、甘いものや塩辛いものがあります。

韓国

・ホットク
ホットクは、米粉や小麦粉を練った生地を平たく焼き、あんこやシナモンを挟んで食べます。日本でいえば、おやきやホットケーキのようなスイーツです。主に韓国では屋台で売られています。

・ホバクトク
ホバクトクは、かぼちゃを練り込んで作った餅です。韓国では、正月やお盆などの特別な日に食べるほか、ご飯の代わりに食べることもあります。かぼちゃの優しい甘みがおいしいスイーツです。

アフリカの定番おやつ

最後は、アフリカの定番おやつを紹介します。

ケニア

・マンダジ
マンダジは、ケニア風の揚げパンです。ココナッツミルクやカルダモンを練り込んで作られていることが多く、風味豊かな味わいです。ケニアでは、砂糖が高級品であるため少量で作られます。形や食感、使うスパイスは地域によって異なりますが、おやつや軽食として人気のあるスイーツです。甘さ控えめなマンタジは、砂糖をたっぷりと入れたマサラチャイと一緒に味わって楽しまれています。

モロッコ

・パスティラ
パスティラは、スイーツとしてだけでなく食事としても食べられる定番おやつです。ミートパイに分類されていて、甘い生地と塩味の生地を重ねて作るのが特徴です。パイの中には、鶏肉が使用されています。

エジプト

・コナーファ
コナーファは、小麦粉を水で練って作った生地を細い網目に通して細い麺を焼き上げてまとめた伝統的なケーキです。生地の中には、チーズやナッツ類、クリームを挟んだり、包んだりして焼き、その上に甘いシロップをかけてしみこませます。チーズなどの塩気とシロップの甘さが絶妙にマッチし、甘すぎず、サクッとした食感が楽しめます。

タンザニア

・カシャタ
カシャタは、砂糖とピーナッツでできたスイーツです。日本の雷おこしのような見た目をしています。タンザニアでは、コーヒーと一緒に楽しまれることが多いです。

南アフリカ

・ミルクタルト
ミルクタルトは、たくさんのミルクで作られたカスタードクリームが主役のスイーツです。シナモンパウダーがかけられているので、優しい味の中にもアクセントが感じられます。ミルクタルトは、オランダ発祥のスイーツですが、今では南アフリカの郷土菓子として定着しているのです。

まとめ

世界中にはたくさんのスイーツがあります。国ごとのスイーツを知るだけでも、海外旅行した気分になりますね。日本で食べられるスイーツもあるので、気になるスイーツがあれば、ぜひ食べてみてください。