草の香りがするチーズ
表参道にあるチーズ専門店のチーズ熟成士の方に聞いたこと...
『今の季節の新鮮なチーズは草の香りがしますよ...。』
春、牧草地では一斉に草が芽生え、小さく可憐な花が次から次へと咲きそろいます。
冬の間、干し草や穀物を食べていた牛たちにとっては、何よりのごちそうなのだそうです。
チーズの美味しさは、その土地にあった優秀な牛と、牛の食べる草の質の良さで決まります。芽生えたばかりの牧草はチーズの味を豊かにするのですね。
チーズの誕生は、偶然に出来てしまったことから始まった言われています。
いろいろな説がありますが、その中のひとつ...砂漠を旅する商人が羊の胃袋を干して作った水筒に山羊の乳を入れ、ラクダの背中に積んで歩いていました。
夕方になってその乳を飲もうとすると、水筒の中からは、透明な水と白い塊が。
おそるおそるこの塊を食べてみたところ、かつて味わったことのない、とてもおいしいものでした。...
これがチーズだったのです。胃袋の中にあるレンネット(酵素)が乳を固める役目をしているのですが、これは、現在のチーズ作りの原理と同じなのです。
私はまだ、草の香りがするチーズに出会ってませんが、今年の春こそ探し出したいと思います。見つけた人はぜひ、教えて下さいね!!
今、ワインブームに相乗してチーズを食べる方が増えてきています。
チーズと聞くだけで太るというイメージがあるかもしれませんが、チーズには現代人に不足しがちなカルシウムやタンパク質、風邪などに抵抗力をつける
ビタミンA、疲労回復に役立つビタミンB2などいろいろな効果がある栄養素をもっているので、バランス良くとれば健康的な食品となります。
チーズを少し食べてからお酒を飲むようにすれば、チーズの脂肪が胃を守り、アルコールから体を守ります。
でも飲み過ぎには十分気をつけて・・・。