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スイーツのまめ知識

健康食材の「寒天」

食物繊維が豊富で、血圧やコレステロールを下げる働きが注目されている寒天。

和菓子や日本料理のイメージが強い寒天ですが、その独特の食感から他の食品でも利用されています。

たとえばカップ入りのヨーグルト。
サックリとした歯切れの良さを出すのに寒天は最適です。また、ゼラチンと比べて温度変化に強いため、冷蔵せずに常温で販売されるゼリーなどにも使われます。
現在ではその用途も広がり、食品用はもとより、化学の世界では微生物の培地として、さらには医薬品などにも利用され、最先端の分野で活躍しています。

また、寒天の歴史は古く、350年もの昔にさかのぼります。

寒天が生まれたのはある偶然からでした。京都の旅館主が、使い残しのトコロテンを庭に捨てたところ冬の寒さで凍り、干物のようになっていたのです。
これを水で戻してみると、もとのトコロテンよりもおいしいことに気づきました。
この寒天の生みの親、名を美濃屋太郎左衛門といい、それ以来、美濃屋は代々寒天の製造をするようになりました。
 
その後、寒天は和菓子の原材料として年々改良され、品質にこだわる老舗等に愛用されるようになったのです。
もともと残り物だったものが、たったひとつのひらめきによって優れた食材へと発展してきたというわけなんですね。