小麦粉
小麦は人類最古の作物の1つとされ、約1万年前には、
既にその栽培が始められていたといわれています。
日本でも弥生時代の中期頃には、水田耕作とともに
麦類が畑作生産されていました。
私たちの祖先は、小麦を重湯(おもゆ)のようにして
食べていたといわれています。そして、粉に挽いて平焼にして
食べるようになり、紀元前2000年頃にはパンを作るようになりました。
そして現在、小麦粉は幅広く使用されるようになりました。
小麦はこのような歴史をたどってきた食物ですが、
小麦の構造はどのようになっているのかご存知でしょうか。
小麦を覆っている外側の皮を表皮といいます。表皮は、
製造途中で小麦粉となる部分と分けられ、ふすまとして
飼料に使われたりします。
表皮の内側にあるのが胚乳。この胚乳が小麦粉となる部分です。
小麦の約83%を占めています。
また、脂肪・たんぱく質・各種のミネラル・ビタミンを含んでいる胚芽は、
分離・精製して栄養補助食品等に使われています。
小麦粉には強力粉・中力粉・薄力粉等がありますが、どのような
違いがあるのでしょうか。
小麦粉は小麦の種類によってたんぱく質の量や質が異なります。
グリアジン・グルテニンという2つのたんぱく質が、充分に水を吸って、
混ぜる、こねる等の物理的な力が加えられると、互いに絡み合って
グルテンを形成します。グルテンは網目状で粘性があり、これが
多いとパンにした時に生地がよく伸びて膨らみます。逆に少ないと
生地に粘りや弾力が出にくいので、お菓子に向いています。
このグルテンが多いものが強力粉、少ないものが薄力粉です。
モンテールでは、シューやエクレア用、ふんわりのスポンジ用など、
商品の特徴に併せてブレンドを変え、使い分けています。
また、薄力粉でも数種類をブレンドし、細かい粉砕にするなど、
より美味しい商品をつくるために、商品に併せた小麦粉を共同開発した、
自社オリジナルの小麦粉を使っています。